『日本政治研究』第2巻第2号が届く.
http://www.bokutakusha.com/announcement/announce.html#link6

 ここの書評で,私も1章を書いた

日本社会党―戦後革新の思想と行動

日本社会党―戦後革新の思想と行動

が取り上げられていた.石川先生のお声をもう聞けないのが残念である.

 試験の採点がイヤになったので,先日M先生のお宅にお邪魔した際に話題になった

現代政党システムの変容―90年代における危機の深化

現代政党システムの変容―90年代における危機の深化

を再読.政党システムの衰退と変動を実証的に確認し,その原因を「階級的クリーヴィッジ」の衰退と「ネオリベラリズム改革」が持つ安定した支持を調達することの困難に求める.
 興味深い議論がいろいろ含まれているのだけれど,論敵がどういう研究なのかが読み進めないとわからない構造になっている.もっと論敵に当たる先行研究を明確にしてチャレンジングなプレゼンテーションにした方が,読者としては論点把握が容易だと思う.
 的場先生とは直接面識を得る機会をまだ得ていないのだが,その研究は学部生の頃から読んでいたので親しみがある.その経験から,的場先生は筆力によって先行研究を矮小化して批判するようなことは絶対になさらない方だと思っている.なので余計に上記のような感想を持ってしまうような気もする.
 この本の書評ってどこかに出てないのかな,とかいうとお前が書けとか言われそうでおそろしいが.もうしばらく書評は書きたくない.翻訳もしない(笑).