機内で読了

自壊する帝国

自壊する帝国

 面白い。インテリジェンスについての具体的な話も面白いが、キリスト教に関する筆者のコメントが特に印象的。クリスチャンって皆こんなこと考えているのでしょうか?それともこの方、外交官としてだけではなくクリスチャンとしてもマージナル・マンなのか?
 筑波大出身者としてはこの方と秋野豊先生とのつながりの有無が気になるのですが、それについては本書においても一切言及なし。まあ本書の時期は秋野先生が筑波でわれわれ相手に教鞭を取られていた時期なのでそれも当然か。
 下のメモとの関連で言うと、やはり大学はインテリジェンスの舞台の1つであるのだなあと実感。でもそうであるからこそ、「物事を政治のプリズムから見てしまい、現実を現実として受けとめることができない」(本書p.236)なんてことにならない工夫が必要。自他の現実認識にそれなりの理論的負荷がかかっていることをわきまえた上で。