いただきもの:北村亘編『現代官僚制の解剖』

 

執筆者の皆様よりご恵贈賜りました。まことにありがとうございます。なお本書で用いられているデータの基礎集計結果は『阪大法学』で公刊され、編者の北村先生のResearchmapから入手が可能です。

researchmap.jp

 村松岐夫先生から始まった官僚の意識調査もなかなか環境が厳しくなっていることが本書第10章にも書かれています。このような変化がいかなる要因によってもたらされたものなのかも分析対象として興味深く思えますね。

 「政治家の考え方は何においても有権者以上に極端に分かれがちであるが、官僚の考え方はむしろ有権者に近く、官僚と有権者との間の同質性が高いことが明らかとなった」(p.201)といった知見は有権者調査、政治家調査、そして官僚調査がそろっているからこそ得られるものです。こうしたプロジェクトが今後も息長く続くことを心から応援したいと思います。