記者クラブ

 ルポライターを目指す泉あいさんのブログ「GripBlog〜私が見た事実〜」において,彼女は「記者クラブの表と裏」と題する記事を取材に基づいて連載している.第23回目の連載では毎日新聞中部本社の報道センター室長である磯野彰彦氏に対するインタビューを紹介している.http://www.surusuru.com/news/archives/Entry/2005/08/11_1814.php
 一般に記者クラブに対する外部からの評価は芳しいものではない.上掲のvidenews.comでは頻繁に記者クラブ批判を聞くことが出来るし,日本政治研究においても

Closing the Shop: Information Cartels and Japan's Mass Media

Closing the Shop: Information Cartels and Japan's Mass Media

などが日本のマス・メディアの体制を"information cartel"として批判している*1
 この記事は記者クラブに所属する立場からの記者クラブの存在の正当化論理や,セントレア空港における記者クラブの立ち上げが紹介されており興味深い.
 結局,身元のわからない人が出入りする空間に対する不信が,記者クラブの存在を支えているようだ.大手新聞記者と外国人やフリーのジャーナリストとのディベートが見られると楽しいのだが,なんかいい文献あるかなあ.videonews.comで番組化してくれるといいのだが,新聞記者は出演しないだろうなあ.

*1:ただし日本の政治学はまだ記者クラブの問題を大きく取り上げたことはない